白熊音盤店奮闘記(12)=Back To The Rootsの巻

♪ これは北国のとある地方都市の鄙びた商店街に小さな(←余計なお世話)CD店を
構えている白熊店長とアルバイト店員の『詩音(うたね)』ちゃんのズッコケ・コンビの
お話です。
 飽くまで妄想・・・じゃなかったフィクションであることをお断りしておきます。

 おやおや、店内に流れている曲に合わせて、何やら白熊店長が歌っていますよ。
 さて、傍にいる詩音ちゃんは、というと・・・案の定、迷惑そうにしていますね。 

 「♪♪ ウイスキー、皿洗い、麩は団子~・・・ ♪♪」 
 「ちょっとお、店長。その歌は何なんですかあ?」
 「ほら、いま流れている曲だよ」
 「これって・・・プロコル・ハルムの超名曲『青い影』じゃないですか」
 「『青い影』?その曲名の訳は正しくないね」
 「というか、それ以前に店長の歌の方が酷過ぎると思うんですけど」
 「We skipped the light fandango turned cartwheels ’cross the floor だと言うんだろう」
 「なあんだ、ちゃんと判ってるじゃないですかぁ」
 「暇だったから『ひとり空耳アワー』をして遊んでみただけなんだけど」
 「暇なのは毎日じゃないですか。それより何で曲名の訳が正しくないんですかぁ?」
 「詩音ちゃんは原題を知っているかな?」
 「ええ~と、確か”A Whiter Shade Of Pale”でしたよね」
 「そもそも、shade を『影』と訳すから間違うんだよ」
 「じゃあ、何て訳せば良いんですぅ」
 「この場合は『顔面蒼白』とでもなるかな。ちょっと意訳してだけど」
 「顔面蒼白・・・ですか。その訳も凄い気がするんですけど」
 「曲と歌詞の落差が大きい、という見本だな。意味を知らずに曲を聴いている方が幸せかも」    
 「だからって、ウイスキー、皿洗い、麩は団子というのも酷すぎますよぉ」
 「ああ、ごめん、ごめん。詩音ちゃんはこの曲が好きだったんだよね」
 「そうですよお、店長。この曲を聴く度に皿洗いとか麩でできた団子を思い出しちゃいそうです」
 「お詫びに団子でもご馳走するよ」
 「あ、酷いなあ。どうせだったら Snaffle's のケーキにしてくださいよぉ」
 「まったく・・・ちゃっかり娘だな」
  と言いながらも、内心では可愛い詩音ちゃんの為ならケーキを買ってこよう、と思った
スケベ心優しい白熊店長でした。

 「あ、こら。何で可愛い詩音ちゃんの部分が太字で強調されてるんだよ。しかもピンク色で」
 「いいじゃないですかぁ、事実なんだから」
 「ああ、黒川芽衣に似ているもんな。自称だけど・・・」
 「店長~、鉄拳パンチとケーキのどちらが好きですかぁ?」
 「あ、もちろん、ケーキです」
 「では買ってきてね」
 「はいはい、判りましたよ」
   と言いながら、実は渋々とケーキを買いに行く白熊店長でした。

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 あっさりと話が終わる筈が無い、と思った人・・・はい、正解です。クリックしてねっ!


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A Whiter Shade Of Pale b/w Lime Street Blues
     
Uk;Deram / Decca DM‐126     (L)
          J;Deram / King D‐1012          (C)    1st  Issue 
           J;Deram / King D‐1012         (R)   2nd  Issue 
                   邦題=
青い影 b/w  ライム・ストリート・ブルース 

♪ 様々なアーティストにカヴァーされたり、スーパーの店内でB.G.M.として流される程に
超有名曲となった Procol Harum の”A Whiter Shade Of Pale” だが、この曲だけでは
彼等の音楽的な背景を見誤ってしまう危険性があるのではないか、と僕は思う。
  もちろん、曲自体は文句のつけようがない程の素晴しい完成度であることに異論はない。
ただねえ、楽曲と歌詞の内容との間に相当な隔たりがある点が最大のネックなんだよね。
  尚、このシングルをレコーディングした時とアルバムをレコーディングした時のメンバーが
違う、というエピソードは、あまりにも有名なので省略させてもらうことにしよう。
  しかし、Procol Harum は”A Whiter Shade Of Pale”のヒットを放っただけの一発屋とは
格が違うし、この曲だけで語り尽くせるようなグループではないことを予め断っておきたい。
  さて、ちょっと横道に逸れた話をさせてもらうと、この時期の英盤シングルは、基本的に
カンパニー・スリーヴに入れられているだけで、ピクチュアー・スリーヴ( PS )が無い物の方が
圧倒的に多い。
  だから、マニアにとってはヨーロッパ諸国や国内盤のシングルが収集の対象になる訳だ。
御存知の人も多いとは思うが、この『青い影』の国内盤シングルには 2種類のデザインが
存在する。
初回盤がセピア調に処理されたメンバーの写真を使用していたのに対して、比較的有名な
2nd プレス以降の盤にはカラー写真が使われており、どちらかというと、デザイン的な点では
後者に軍配が上がる、と思う。
更に追記するならば、この時期のシングルには S
tereo が存在しない。
  たとえ、Stereo の表示があったとしても、実際には Monaural なのだ。(笑)
下記の写真は、The Move ( 恐怖の夜 b/w みどりの草原 )
Procol Harum の曲が
収録されたEP盤( 通称コンパクト盤 )であるが、ここに『ステレオ・エリート・シリーズ』という
表示がされているものの、実際にはモノラルである。
電気的な処理でステレオ感を表現してはいるが、やっぱり擬似ステレオなんだよなあ。(爆)

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 Golden Procol Harum  + The Move 
     J;Deram / King LS‐139 

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 Procol Harum / Self Titled  Monaural )
     Uk;Regal Zonophone / Grammophone   LRZ‐1001 
(L)
                              Not Including "A Whiter Shade Of Pale"
           Us;Dream / London  DES‐18008   ( With Free Poster )  
(C)
                              Including "A Whiter Shade Of Pale"
             J;Polydor / Nippon Grammophone  SLPM‐1396  
(R)
          邦題=
プロコール・ハルム / ファースト


♪ オリジナル英盤には"A Whiter Shade Of Pale"が未収録。
米盤は”Good Captain Clack”をオミットして"A Whiter Shade Of Pale"を A 面1曲目に
収録した以外は英盤と同じ曲順となっており、monauralstereo 盤がある。
  しかし、実際には電気的な処理が施された擬似ステレオ盤でリアル・ステレオではない。
国内盤も擬似ステレオ盤で、デフ・スリーヴを使用したコレクター泣かせの1枚ときた。(激爆)

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 Procol Harum / A Whiter Shade Of Pale Monaural )
      Uk;Cube / Polydor  2326.016   
(L)
            J; Cube / Polydor  MW‐2061   (C)
           
邦題=プロコル・ハルム / 青い影
           J;Philips / Nippon Phonogram  RJ‐7171 (M) 
(R)

 現在も流通しているのが、Regal Zonophone から Cube へ権利が移行した時に
"A Whiter Shade Of Pale"が追加収録されて、アルバム・タイトルも変更された
再発フォーマット盤だ。
これが今日まで彼等の音楽性が誤解されてきた原因のひとつだ、と僕は思う。
  いや、あんまりネガティヴな話をしない方が良いだろうな。
デビュー・アルバムということもあるが、やや散漫な印象を否めないとはいえ、個々の
曲は既に完成度が高い作品が収録されており、後に開花する彼等の才能の片鱗を
感じることができる。
特に最終曲( 飽くまでオリジナル・フォーマットでの話だ )の哀愁を帯びたハモンドの
音色で、思わず感涙・・・・・・
これぞ60年代が放った正真正銘の名盤 ! 黙って聴くべし! !

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コメント

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壁紙が美しい~v-252
の散際が好きです。v-238
オリジナルですか?
素晴らしいですねぇ!!!!
ProcolHarum探してみました。
完全にMONOと書いてあります。(残念)その擬似ステレオ盤面白そうですね。

♪ Twinkleさん、コメント感謝です。
ぷくちゃんの1番乗りのコメントは幻となってしまったか。(笑)
この壁紙(テンプレート)はfc2のユーザーが提供している共有テンプレートです。
かなり種類があるので選ぶのに迷いますよ。
 ちなみにDL測定時間を計測してみましたが、予想よりも軽いですね。

28.8k モデム= 27.4 秒
56k モデム= 15.9 秒
128k DSL/ISDN= 6.5 秒
T-1 ライン(光)= 0.2 秒

>その擬似ステレオ盤面白そうですね。
 米盤のことですか。ポスター付きだと高いです。
帯付きの国内盤だと…オリジナル英盤よりも高い、と思います。

店長・・・がらがら!はっ!もう客がいる!

さて、結局この記事、どういうことなのかね!白熊君。1STが一番良いと言いたいのかね!はっきりしろ!(乱暴モノ攻撃!)

まあ、私も結局はこのアルバム、大好きですが、「グランド・ホテル」の方がいいのかな・・・(←はっきりしろ! by 白熊)

♪ ぷくちゃん、いらっしゃいませ。
いえいえ旦那、何も1stだけが良いとか言ってるんじゃないですよ。(←揉み手レシーヴ!)
Procol Harumに駄作なし!というのが見解でして。
 あ、もちろん、旦那のような真性Pグレ者が好きな”Grand Hotel”も好きですよ。
自分は真性Pグレ者じゃないですがね。(笑)
 さて、何かと彼等の音楽性について誤解を生んできたアルバムが、この1stの再発盤ということです。
 少なくとも、オリジナル・フォーマットで聴けば、その音楽性は明確な筈。
 まあ、ぷくちゃんなら解っていると思いますが。(←決め付け)

白熊店長さん、おじゃまします。
ぷくさんもいらしてるんですねー。

毎回、教わることが多くて泣きそう、いえ、大変参考になります!

このデビュー作だけは聴いておきたいです、黙って。
まだ、紙ジャケットCDって売っていますよね?ね?

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Procol Harumのお薦め盤

♪ chitlinさん、コメント感謝です。
>毎回、教わることが多くて泣きそう、いえ、大変参考になります!
 最初の部分が気になるが…まあ、いいか。(笑)
飽くまで紙ジャケに拘るのであればHMVが安いです。
 しかも、K2HD盤が¥1,964です。
ただねえ、正直に言ってしまうと、この紙ジャケとしての完成度は駄目です。
 いえね、フリップ・バックを再現してくれているんだけど中途半端ですから。
 それで提案なんですが、紙ジャケに拘らずに他にも買う予定があれば
HMVの輸入盤マルチ・バイを利用すると良い、と思います。
選曲、価格(白熊リサーチ社調べ=爆)の点から以下の2点を候補に挙げときます。
1.30th Anniversary Anthology (3CD)
Ger; Westside / Music Club WESX-301 ¥3,457 (HMV) \3,590 (DU)
2.Classics Tracks & Rarities (2CD)
Uk;Metro Music 7002 ¥1,567 (HMV)
☆ いずれも初期の4作から選曲されています。
尚、紙ジャケのボートラは1.のCDと出所が同じ、と思います。
特に2.のCDは、味気ないスリーヴの写真に目を瞑ればお買い得です。
 しかも、リアル・ステレオが無い筈の『青い影』まで収録されてます。
詳細、試聴はHMVのサイトで。

残念でしたね

♪ 鍵コメさん、どうもです。
DU限定で再プレスされたことがあったと思うのですが、駄目でしたか。
これは紙ジャケの方が良いですからね。
いっそのことアナログ盤を…ヤフオクでオリジナル伊盤の美品が出てましたよ。
昨日の段階で¥33,000でした。これぐらいで落札できれば安いもんです。
国内盤も出ていましたが、こちらだとリーズナブルな価格で入手できそうです。
 さて、プラケCDなら輸入盤もありますが、こちらにはボートラが1曲しか入ってなかったり、と数種類が存在するので注意が必要です。
気長に中古盤を探すことをお薦めします。
音源だけで良ければ左の『目安箱』で連絡を下されば相談に乗ります。

出遅れました

盛り上がりましたね!
この音盤『青い影』の歌詞ですが・・・その後、私のところにコメントしてくださった方がそのBLOGで訳していらして・・・なるほどのショックものでしたね・・・
ムードある曲とはちょっと違いました・・・はい。
それから、このファーストはオルガンの方が主導権握っていらっしゃるわけで・・・2NDからがロビンたちの活躍ってことですね。

知らない方が良かったかも(笑)

♪ evergreenさん、コメント感謝です。
たいした内容じゃないけれど、ついつい演奏に目くらましを食わされた感じでしょうか。
それでも、やっぱり素晴しい曲ですね。
 ただし、シングル曲としてはですが。
実はこの続きの記事を書く予定です。
といっても、イタリアの某グループがカヴァーしているものを追加するだけですが。
 ああ、こんなことをしている場合じゃないのに。
引越し…ヤバイです。(泣)

ありがとうございます

白熊店長さん、懇切丁寧なアドヴァイスをありがとうございました!

お話を伺って紙ジャケットCDを脇に置いてみまして。
グループ自体が手強そうなのですが、本腰入れてみようかと思いました!

>1.30th Anniversary Anthology (3CD)Ger; Westside
WestsideってThe Moveでも同じような体裁の3枚組を出していましたよね。
最近、めっきりリリースがないようですが、ソウル方面でもイイ仕事していました。
私のような初心者には手に余るでしょうが、どうせならとHMVでこの3枚組から狙ってみます。

>リアル・ステレオが無い筈の『青い影』まで収録されてます
ちょいと調べましたら、この3枚組には“未発表ステレオ・ヴァージョン”が収録されているようです。これもあくまで疑似なのでしょうか?

お忙しいところ、ご教示いただきまして大変に助かりました!

お節介なんです

♪ chitlinさん、どうもです。
単なるお節介ですから気にしないで下さい。
以前にレココレで紹介されていたような気がしたもので、これなら大丈夫かと思った次第です。
 ではまた。