白熊音盤店奮闘記(3)=It's A Beautiful Day ♪ 晴れた日には

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     Deep Purple / In Rock (’70)
      Uk;Harvest / Grammophone   SHVLー777  ( L )  
      Us;Waner Bros.   WS-1877                  ( R )


 ♪ これは北国のとある地方都市の鄙びた商店街に小さな(←余計なお世話)レコード店を
 構えている白熊店長とアルバイト店員の『詩音(うたね)』ちゃんのズッコケ・コンビのお話です。
 飽くまで妄想・・・、じゃなかったフィクションであることをお断りしておきます。

  月日が過ぎ去って行くのは早いもので、白熊音盤店も開店から1ヶ月半を迎えました。
 最初の頃はお客さんも疎らで、いつ店を畳んでも不思議ではないような酷い状況が延々と
 続いていました。
   でも、何とか店長の人徳で黒川智花に似て可愛らしいと評判の詩音ちゃんが健気に
 頑張ってきたお陰で、未だ潰れずにすんでいるようです。

 「あたたた・・・・・・いっ痛あ~い」
 「誰が黒川智花に似て可愛らしいと評判だって?」
 「いやあだわ、店長。ほら、目の前にいるじゃないの」
 「え?急激に視力が落ちてきたからな。何処に・・・・・・」 
 「鉄拳パ~ンチ!」
 「のわあああ!いっ痛いじゃないか。何もグーで殴らなくても」
 「いまの一発は制裁です!」
 「もう冗談が通じないんだから」
 「悪くなっているのは視力だけじゃないんですかあ」
 「う~ん、よく聴こえないなあ」
 「きっと耳の中に虫が入った時に脳までやられてしまったんですね」
 「くそお。酷い言われようだな」
 「あら?聴こえてたんですかあ」
 「なまじ可愛い顔をして言われるから辛いんだよなあ」
 「ほら、やっぱり可愛いと思ってるんでしょう」
 「詩音ちゃんの空耳なんじゃないの」
 「鉄拳パ~ンチ2号発射!」
 「わああ、解ったよ。降参します」
 「解れば宜しい」
            
  やれやれ、何だか立場が逆のような気がするんですがねえ。
 しっかりして下さいよ、店長。  

  「ところで、冒頭のところを誰が書き換えて良いと言った」
 「てへへへ。ごめんなさ~い、店長」
 「しかもだ。わざわざ黒川智花詩音ちゃんの部分をMSPゴシックにして色をつけてとはな」
 「そういう裏話をしても誰も解りませんよお」
 「ええい、このぐらい説明しなきゃ気が治まらないの」
 「それに天気も悪いしね」
 「そう、ここ何日も曇っていたり雨が振っていたからね」
 「こういう日には何か気持ちが晴れる音楽が聴きたいですよね」
 「そうだねって、結局巧く交わされてしまったような気が・・・・・・」
 「気のせいですよ、店長」
 「まあ、いいか。ただし、これから紹介するアルバムは絶対にLPで聴いて欲しいんだ」
 「どうしてですかあ?」
 「これを見れば解ると思うよ」
 「きゃあ、随分とノスタルジックなイラストですね」
 「これだからこそ価値があるんだな」
 「まるで昔の映画のポスターみたいですよね」
 「しかもだ。このジャケットの内側が最高なんだよなあ」
 「本当ですねえ。深紫色の夕暮れにメンバーのシルエットが素敵ですね」
 「長々と説明を有難う、詩音ちゃん」
 「それに決定的なCDが発売されていないこともあるんでね」
 「詩音、これ気に入っちゃったな」
 「駄目だよ。絶対にあげないよ」
 「え~、店長のケチ」
 「ケチと言われようが駄目なものは駄目なの」
 「あ、判った!きっと悲しい想い出があるんですね」
 「うっ・・・・・・鋭いな」
 「どうせ好きな娘に振られたんでしょう」
 「まあね。でもね、いまとなっては素敵な想い出かな」
 「きゃあ~、今日の店長って素敵。カッコいい」
 「あげないよ」
 「あ、やっぱりバレバレでしたか」
 
    ♪♪♪ 本日の店長 イチオシ ! アルバム ♪♪♪
 
 
  It's A Beautiful Day
  /  Self  Titled (☆☆☆☆★)  
                                                  
Rating =☆:2p ★:1p

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        Us;Columbia  CSー9768 (’69)

♪ これまでに様々な形でCD化されてきたが、どれもが満足できるようなものではなかった。
   実は既にSONYには権利が残っていないことが判っており、これまでにも熱烈なCD化の
   リクエストがあっても実現できないままで現在に至っている、という問題の1枚。
  右側の写真がスリーヴの裏で、英CBSRewindシリーズの1枚としてCD化された際に
  使用されていたが、現在では著作権の関係で味気のないものに差し替えられている。
    また米のSanfrancisco Sound盤には表側のデザインが使われているものの、実は
  スリーヴ右下に
表記されていたColumbiaの文字が消されている。
  更に独TRC盤があるが、これは明らかにブートレッグなので気をつけて欲しい。
    こういう事情があるが故に、このアルバムはアナログ盤で聴いてこそ真の素晴らしさが
  
解るような気がする。従って、今回はCDのカタログNo.を記載することを控えています。
  今後紹介してゆくアルバムの中にも、このようなケースが多々あると思うけれど、どうか
  御了承を願います。
    さて、肝心の内容だが、海外のサイトでは、このアルバムをサイケ・ポップというような
  表現をしているようだが、どうも僕にはピンとこないな。
 
    確かにサイケ色が濃く、アシッド色を感じる曲があったりするからね、決して的外れな
  表現ではないのだろう。
  時にはプログレッシヴであったり、と万華鏡のような煌びやかさを感じることもまた事実。
  ”White Bird””Hot Summer Day””Girl With No Eyes”という珠玉の名曲に
  混じって異色な感じがする”Bombay Calling”が、特に僕のお気に入りかな。
    ちなみに、Deep Purple”Child In Time”元ネタとしても有名な曲ですね。
  余談だけど、このアルバムは現在のSONY Music Entartaimentが未だ
CBS-SONY
  という懐かしい名前であった時に3回も発売されています。
  定価が¥1,800であった当時の国内初回盤( SONP規格 )は、裏に解説が記載されていた
  シングル・スリーヴ・タイプで、ようやくSOPL規格( 定価¥2,000 )で再発された時に米盤と
  同じようにゲートホールド・タイプで発売されている。
    また、”It's A Beautiful Rock Day”という廉価盤シリーズの1枚(20AP-1971)でも
  再発売がされたものの、これは発売直後に回収という憂き目に遭い、すぐに市場から姿を
  消してしまっている。
  実は表スリーヴに描かれていたイラストの著作権問題に因るトラブルが理由、という
  話を聴いたことがあるのだが、真相は定かではない。
    いずれにしても、それ以来、現在まで正真正銘の国内盤としてはCD化されていない。
  
ただひとつ言えることは、このデビュー・アルバムが、彼等のアルバムの中で最高に
  輝いていた傑作である、ということだろう。
    まさに名盤の称号に値すべき、永遠に語り継がれていって欲しい1枚、と僕は思う。


                               ( 05..June 2006 一部追記の上で改稿 )   
    

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コメント

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白熊店長さん、お久しぶりデス。
ってゆーか無茶苦茶ぶり?
探検隊さんのところでは、僕のような無礼者にも挨拶どうもです。
僕はこのアルバム聴いたことないのだけれど、よく名盤選とかに出てきますよね。

だけど店長~。そろそろ本性出してマニアックなのやっちゃいましょうよ!
ワーナ・デジパのスペインロック・シリーズとか旬のものがあるじゃないですか。
コレは白熊音盤店でなきゃ誰も記事にしませんよ?
んじゃまたね~。

♪ 幻燈遮断機さん、お久し振りです。
お待ちしておりましたよ。さあさ、どうぞ奥へ。

>そろそろ本性出してマニアックなのやっちゃいましょうよ!

 う~ん、頃合いをみているんだけどね。
そろそろ次々回辺りに隠し球を一球投げて様子を見るかな。(笑)

>ワーナ・デジパのスペインロック・シリーズとか旬のものがあるじゃないですか。

 しまった!バレバレだったか。(爆)これは後にします。
基本的にジャケ写真は、CDのものじゃなくてオリジナルLPのもので
載せている、という事情があるので難しいんですよ。
 では、またのご来店をお待ちしております。
ネタの提供とかありましたら、メールでお願いしますね。(←他力本願丸出し)
PS.イタロのシングル編集CDをプレゼントしたいので連絡願います。
新月の件は気にしなくて良いですよ。

こんにちは!
冗談から、本編に入るくだりが・・・
少々くさい、ぷんぷん・・・
ですが(笑)・・・
なかなか面白い記事でした・・・
パープルファンが、このネタ出すとは?
さすが!・・・

この間、アメリカのLENOLAという今のバンド
書いたんですが、フィラデルフィアサイケポップ
となっていました(爆)
わけわからんです!

♪ evergreenさん、いらっしゃいませ。

>冗談から、本編に入るくだりが・・・
少々くさい、ぷんぷん・・・

 う~ん、昨日はお風呂に入れなかったからなあ。シャワーを必ず浴びているんだけれど。
え?ベタなボケですって。すいません。
最近、どうもぷくちゃんの影響を受けているような・・・・・・(←責任転嫁作戦)

>パープルファンが、このネタ出すとは?
さすが!・・・

 あのう、僕は別にパープル・ファンじゃないのですが。(笑)単なる飾りのジャケ写です。

 という冗談はさておき、海外でのカテゴリーの分類って訳がわかりませんよねえ。
この正統派音楽ブログ(どうもお笑い路線に片足を突っ込んでいるような気が)では
単純明快にBritish、American、European、時にはProgressive Musicというように
判りやすさを心がけています。(爆)
こんなことを言うと、能書きをたれんように、とお叱りを受けそうですがね。(笑)
 
 またのご来店をお待ちしております。

聞き捨てならない・・・・

>最近、どうもぷくちゃんの影響を受けているような・・・・・・(←責任転嫁作戦)

なにい!「鉄拳パ~ンチ!」
 「のわあああ!いっ痛いじゃないか。何もグーで殴らなくても」(←コピペ攻撃!)

失礼しました。店長今回はパープルですか・・・と思ったら本題は全く知らない音盤!綺麗ですね。ジャケット。スキャンしたんですよね・・・・

ところで最初のつかみの部分、白熊さんの心の中に"太った白熊店長"と"可愛い詩音ちゃん"がいるってこと?サイコ?謎は深まる・・・(←一人で深読みしている馬鹿)

 これはこれはぷく会長いらっしゃいませ。
ここ最近、皆様のお陰で少しずつですが、何とかアクセス数が増えてきております。
特にぷくちゃんの影響が大きいのでは、と思います。(←良い意味ですよ)
ただ堅苦しい文よりも、やはりお笑い路線をブレンドした方が読みやすいからではないかな、と。

>今回はパープルですか・・・と思ったら本題は全く知らない音盤!綺麗ですね。

 完全にぷく会長のテクニックをパクってます。(笑)

>ジャケット。スキャンしたんですよね・・・・

 しまったあ!現場を見られていたかな。(爆)

>ところで最初のつかみの部分、白熊さんの心の中に"太った白熊店長"と"可愛い詩音ちゃん"がいるってこと?サイコ?謎は深まる・・・(←一人で深読みしている馬鹿)

 流石です・・・・・・と言いたいところですが、この件に関しては今後の展開で。
転んでもタダでは起きない道産子。(←勘違い野郎?)